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スペシャルウイーク第二夜:片渕監督のこだわりが半端ない・・・周作さんが兵隊に行く日、あの昭和20年5月15日は小雨だったんです、だから映画でも雨を降らせました・・・。

毎週月曜~木曜24時から放送中のラジオ番組「ニッポン放送 ミュ~コミ+プラス」から、12月13日(火)深夜放送分の、パーソナリティ吉田尚記と火曜アシスタント田所あずさと、ゲストの片渕須直監督と細谷佳正さんのトークを書き起こしでお届けします!

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吉田:ミュ~コミ+プラス!!

田所:2016年の話題の人が総登場!2016全全全部まとめ!!

吉田:お聞きの放送は、いつも浮かれたことやっているニッポン放送・ミュ~コミ+プラス、普段から浮かれてるニッポン放送アナウンサー吉田尚記です。今日もアイドルのイベント司会とかしてからここに来てます。そして火曜日のアシスタントはこの方。

田所:いつも浮かれて明るく元気にうしろ向きのミュ~コミ火曜アシスタント、声優の田所あずさです。

吉田:浮かれてるけど明るく元気に後ろ向きなんですね笑。今日は緊張が過ぎて田所さん、マイクからずれてますよ笑・・・。

田所:そうだずれてました、気づかなかったです・・・。

吉田:これから登場するゲストの偉大さからすれば、そうなのはわかるんですが・・・。

田所:そうです、作品を見た上でっていうところもあります。

吉田:ちょっと思ったんですが、「この世界の片隅に」という映画が大ヒットしていて、今夜はその片渕須直監督とその映画の主演男優(声優)の細谷佳正くんがきてくれているんですが、田所さん、口元のほくろ、ホワッホワなのも含めて、みんなが、しょうがねーなあの人はって思って見てました。たしかに今に生まれた主演キャラクターのすずさん的なところが確かにある・・・。

田所:いやいや、ほくろの位置くらいしかないです。そんなに素晴らしい人間じゃないです。

吉田:でも田所さんが、例えば警察に疑われたら、みんなで「ププッ」っていいますもん笑。

田所:アッハハハ、あのシーンですね笑。良いシーンでしたね、あれは・・・。

吉田:本人気づいてないかもしれないけど、かなり近い存在ですよ笑。ということで、今夜のゲストは映画「この世界の片隅に」からこちらのお二人でございます。

片渕:監督の片渕須直です。よろしくおねがいします。

細谷:「この世界の片隅に」の北條周作の声をやらせていただきました、細谷佳正です。よろしくおねがいしまーす。

吉田:細谷くんはニッポン放送初登場なんですよね。

細谷:そうです、ラジオ・・・ありがとうございます。

吉田:細谷くんとはアニメのいろんなお仕事一緒にさせてもらっているんですが、片渕監督も生放送に来ていただくのも初めてで・・・。

片渕:そうですね、ありがとうございます。

吉田:いつお会いしても、間違いなく巨匠の感じなんだけど、目が完全に少年なんです笑。

田所:おぉ〜〜〜。

吉田:それでは、まだ公開されてからそんなに日がたっていないので、見ていない方もいると思うので、田所さん、作品の説明をお願いします。

田所:舞台は広島市江波。昭和19年、18歳の浦野すずに突然縁談が持ち上がります。相手は江波から20キロ離れた呉に住む海軍勤務の軍人・北條周作。すずは周作の言われるがまま、祝言をあげます。優しい夫の両親、厳しく当たる義理の姉・(黒村)徑子。その娘でおっとりしてかわいらしい晴美。見知らぬ土地で北條家に嫁いだすずは、配給物資がだんだん減っていく中でも工夫をこらして食卓を賑わせ、服を作り直し、ときには好きな絵を描き、毎日の暮らしを積み重ねています。一方、戦争が進むにつれ、呉にも空襲警報が鳴るようになります・・・。

吉田:悲惨な戦争映画では決してないんですよ。

細谷:日常がすごい尊いことに感じました。

吉田:この映画はクラウドファンディングという、ネットを使ってこの作品作りに賛同してくれる人たちにお金を出してもらって、作られた映画・・・。作品のエンディングロールのあとに賛同してくれた人たちに感謝を捧げるロールがさらにある・・・。

細谷:あれはすごく感動しました。感動しすぎて名前をずっと見ちゃって、こんなにたくさんいるんだって・・・。

片渕:何千人分にもなってます・・・。

細谷:画面下にサイドストーリーが出てくるんですが、それ見逃したんでもう一回行こうと思います笑。そうやっぱ、名前の方を見ちゃったので笑・・・。

吉田:誰かがこの映画を大きい予算でドーンと作るんだったら普通の映画の作り方なんですが、今回は片渕須直監督的にはそうまでして作りたいと思ったから(クラウドファンディグを)されたわけですよね?

片渕:というか、これ、絶対作ったらみなさんが喜ぶ映画になると思ったんです。だったらお金出してくれるんじゃないかなと思ってやりました。

吉田:世間が喜ぶのを証明しようと・・・

片渕:そうしたら、クラウドファンディングでやれば、そもそもまだ出来ていない映画なのに、お金を出して出来上がるところが見たい方がなんと3374名出てきていらっしゃった・・・これで映画制作を始めることが出来たわけです。

吉田:監督はいま、楽しんでもらえるっておっしゃって、思ったんですが・・・楽しむって色々あるじゃないですか?こう「笑う」とか「爽快になる」とかある中で、『この世界の片隅に』をアニメにしたら、監督は、観客がどんな楽しみかたをしてくれるって思ったんですか?

片渕:あー、僕はね、そもそもね、全部読まないうちに映画にしようと思って、原作の漫画を。

細谷&吉田&田所:ええぇぇぇ~~~!!

片渕:結構頭の方だけで「これ自分でやらないとダメだ」って思ったんですよ。

細谷:直感ですか!?

吉田:今手元に実は監督、原作持ってきていただいてるんですけど。

細谷:すごいねぇ、もうなんか何回も読まれたんでしょうねなんか。

吉田:江戸時代から読んでたような笑・・・

細谷:古文書みたいなね!笑

吉田:古文書みたいになっちゃってるくらい何百回何千回と読んでらっしゃるわけでしょ?

片渕:そうそうだからもうこれぐらいで、全体の4分の1ぐらいで「あー、これはダメだわやんないと」って思って・・・。

吉田:その「やんないと」っていう感覚って、どういう気持ちの動きだったんですか?

片渕:えっとね、なんかね、ほら、最初の頃ってすずさんが料理作ったりとか服作ったりとか、そういうの丹念に一個ずつ、こう、こうやってこうやって、こういう手順でやってくんだよっていうのを描いてあるんですよ。で、描いてあるのにそうやってる家の裏の段々畑から見ると、戦艦大和が入港して来たりしてるんですよね。呉に住んでるから・・・。

で、なんだか分かんないけど、この取り合わせでこの御飯作るとこをいちいちこう手順全部やるのかーって思って。その、なんだろうな?その両方やれる人って世の中に俺しかいないんじゃないかな?っていう・・・。

吉田:これ。アニメファンだったらご存知かもしれませんが、それこそ『マイマイ新子と千年の魔法』っていう作品がこの前に実はあって、僕その時にトークの司会とかさせていただいてたんですけど、それはもう中国地方のものすごい美しい自然がずーっと描かれてて、ウーワー!ってなりながら観てたんですよ。この世に存在しない街に観光旅行行ける感じなんですよ。

細谷:あ!それ素敵!

吉田:昔の日本的な、そういう映画だったんですよ。

片渕:50年前ぐらいのね。

吉田:里山に、人間が行けるみたいな作品だったんですよ。で、さらに片渕監督、アニメ好きだったら『BLACK LAGOON』とか観てる人とかいると思うんですけど。超ゴリゴリのアクション映画!

細谷:全然違うわけですよね!

吉田:そうなんです。確かに、そうですよね!

片渕:そうですね笑。

細谷:はぁ~~~。

吉田:て、言われて。で、出来たら、あの、作るための手法が全然違ったっていうのをお伺いしたんです。

細谷:あ、それはなんだったんですか?手法が全然違うってのは?

吉田:徹底的に調べ尽くしたって言うんですよ!

田所:ふにゃ~~ん!

吉田:その時の広島の街並みがどうなってたかってのはモチロン、昔の写真とか可能な限り調べて話を聞いたって。ここまででも「やりましたね!」って話じゃ無いですか?

田所:ふん。

吉田:僕が一番震えたのは、当日の気温全部調べてたって聞いたんですけど。

片渕:うん。気温と天候と雲の量と・・・。雲が多いか少ないかでちょっと映画変わるんですよね。で、気温がね、あれだったのが、気温調べたら、春のシーンだから蝶々飛ばそうと思ってたら、蝶々がまだ出てこない気温だったとかね笑。

田所:うぁ~~、すっごい・・・。

吉田:途中で雨降ってくるシーンとかあるじゃないですか?あれ本当に雨の日だった?

片渕:そう、原作では雨降ってないんだけど調べたらその日雨だったんですよ。

細谷&吉田&田所:ええ~~~~~~!!

細谷:あのあのあの、じゃあじゃあ!あのかなとこ雲が・・・。

片渕:あ、かなとこ雲はあれなんだけど、周作さんが兵隊に行く・・。

細谷:はいはいはい!小雨ですね!「行ってまいります!」

片渕:あれ5月、昭和20年5月15日は小雨だったんです笑。

細谷:うわー!それ聞くとなんかロマンチックですねー!

吉田:スラスラ出てくるんですねまた!

田所:すごい~~!

吉田:こういうのを監督がやられてて、全部いろんなインタビューで仰ってるのが「すずさんを実在させたかった」って。

片渕:そうそうそう、そうなんですよ。だから「可愛い」っていうか、なんか「愛おしい」って言ったら良いのかな?こうの史代さん、原作者に言わすとね、「小動物みたいに可愛いでしょ?」って・・・。

細谷:それわかります!

片渕:でもなんかその、小動物って言うだけでもう手触り感あるじゃないですか?その手触り感みたいなものから丸ごと、あの、この辺にいてほしいみたいな感じがちょっとあって。でも僕らの描くのって絵の世界でしょ?アニメーションだし画面の中から絶対出てこないんだけど、なんか「どうやったら出て来てくれるのかな?」と思ったら。「あ、心の中に出て来てくれればいいんだな」って、いる様に描けないかなぁって思ったんですよ。

吉田:そこで二つ聞きたいことが実は映画観終わってからあって、一つが、監督どのインタビューでも「すずさん」って「さん」付けなんですよ。

片渕:そうですそうです、そうですね。

吉田:やっぱりそれは一つの人格を扱ってるんだから敬称付いて当然みたいな気持ちに自然になる?

片渕:そうです。細谷くんも「すずさん」って言うもんね?

細谷:うん、すずさん。

吉田:みんな言いますよねそうやって?

細谷:自分の役の事は僕最初は「周作役の」って言ってたんですけど、でもすずさんの事は「すずさん」って呼んでました。

片渕:でも、すずさんの方は「周作さん」「周作さん」って言ってくれて。あれね、呼び捨てにして良いのはね、生みの親の、こうの史代さんだけで笑。こうのさんは「すず」「すず」って呼んでるの。

細谷:へぇー!あ、そこは違うんだ!

吉田:うん、その感じはすごく分かる。

片渕:他の人が言うと、「すず」って言うと、「呼び捨てにするなー!」みたいな気持ちが浮かぶんだけど笑。こうのさんだったらしょうがないかぁみたいな。

細谷:生みの親ですもんねー。

片渕:そうそうそう。

吉田:で、あともう一つ(の質問)が、『この世界の片隅に』がアニメの本質みたいなもんだなと思ったのが、昔、それこそ新海誠監督に話聞いてる時に「なんで普通に撮った、例えば空の映像とかよりも人の手が入って描くとより感動するんでしょう?」って聞いたことがあって、その時もらった答えもアアッって思ったんですけどおんなじ事を片渕監督に今日聞いてみたかったんですよ。

片渕:ああぁ~、いや新海くんのアレ(君の名は。)もそうですもんね、リアルにある東京の街並みってのを描いてるんだけど「あ、これ人間の手が描いたんだ」って思うと感動しますよね。なんか、こう、おんなじ様に白い御飯が茶碗に入ってるのでもこっちの方が美味しそうに見えたりとかね、「ああ、なんか御飯ってこんなにありがたいんだな」って気持ちが湧いてくるんですよ。なんでだか分かんないんですよ、分かんないんだけど、あの、やっぱり絵に一回なってる方が感動っていうか想いが深くなってる気がしますね。

吉田:おんなじ答えです!!

片渕:あ、本当に?

細谷:想いを反映させていくんですね描くことに。

吉田:新海さんも「なんでなんですか?」って聞いたらなんだか分かんないけど、あんだけ手間かけて何も思えなかったら悲しいじゃないですかって言ってた笑。でも間違いなくみんなそうだよね!それで「あ!だからアニメ好きなのかな?」って思ったんです、改めて。

細谷:良いアニメって食べ物美味しくなる方程式が僕の中であって。

片渕:あー、それ分かる。

吉田:それってやっぱりこう手間かけて作られた・・・。

細谷:僕も一個監督に質問がありまして!あの、すずさんの、これ言って良いのかな?ストーリーネタバレして良いですか?これ言って良いのかな?

片渕:これからネタバレなので聞きたくない方は笑。

細谷:ある方がすずさんのとなりで、この世から消えてしまうじゃないですか?その時に、真っ暗闇の中に火花とか何かがぶつかって飛んで来たりとか、すずさんが折ってたモンペとかが白く出てくるじゃないですか?僕アレ、自分が小学校の時インフルエンザにかかった時に意識が朦朧とした中、アレと同じ映像を見てるんですよ!

田所:ええーーー!!

細谷:なんで僕はあの映像を観た瞬間に「なんで監督はこれを描けたんだろう!」っていうことを訊きたかったんですよ!僕の頭の生命の危機が感じた映像だと思ってたのに、超個人的だと思ってたのに、それが映画になってたから、僕あれ本当にビックリして!アレはなんなんですか監督?

片渕:ほら、なんか気を失ってる時って真っ暗じゃないじゃないですか?

細谷:はい!

片渕:頭の中に「気失ってんだなー」って思ったらちょっと意識あるでしょ?そうすっとなんか頭の中にいろんなイメージとか人の顔とか浮かんできたりしますよね確かにね?

細谷:監督はやっぱりあの映像を過去に見られた経験があるんですか?

片渕:わっかんないなぁ・・・。ひょっとしたら自分もおんなじかもしれないですよ。インフルエンザで高熱出した時かもしれない。

細谷:僕の場合は正三角形の三角定規が浮いてたんですよ白いのが、なぜかそれがヒビ割れてるんですよ、で、今度二等辺三角形の三角定規がゆっくりぱっぱっぱ!って近づいて来てバンッ!って割れるんですよ、その瞬間頭に激痛が走るっていう、そこまで覚えてるんですよ!それがおんなじ映像だったんですよ!

片渕:すごいねぇ・・・。

細谷;ビックリしてあの映像を観た時に。これを描ける人が、これを描いてくれた人がいたんだって思って・・・。

吉田:その映像って実写じゃ絶対撮れないですよね。

細谷:撮れない!そう撮れないんですよ!もうイメージだし!僕は実写にするすべが無いから。

吉田:えーっと、今なんかね(Twitterの)タイムライン上、生放送では#mc1242を付けて「僕が気を失った時は」みたいなのがたくさん流れています笑。

細谷:おんなじ映像見てる人いるんじゃないかなぁ?

吉田:「低血糖で倒れた時は見なかったなー」みたいな人がいますね笑。いろんな方がいるんですけど。今監督と、僕はこの今生放送中に放送指示とか色々受けてたんですけど、なんか二人ですごい盛り上がってましたよね?細谷さんと片渕監督。

細谷:すごい映像のイメージですよね、その、目が見えない時に。

片渕:あのね、原作はほとんど黒いコマなんだけど、なんかちょっと映ってるんですよ。

細谷:あ、ほんとだ。

吉田:真っ黒のベタのコマの左上に手の映像が・・。

片渕:そうそうそう、そっから先、段々なんかこう、ちょっとずつね、あの、朦朧とした意識がちょっとずつハッキリしてくる。気を失ってたとこから段々意識を取り戻して来てる、だけど意識が目が完全に覚め切らぬまま、夢みたいにいろんなことをこう思い描いてんだなって思って「あ、だったらこういう画面かな」と思ったんですけど。

細谷:あれカラーじゃなかったのが・・・。

片渕:そうそう、色の付いた夢って普通見ないんですよね。

細谷&田所:えぇ~~!!

細谷:確かに見たことない・・・

※この続きはradikoタイムフリーで・・・
 聴取可能期間は放送後1週間です。

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