今度の土曜日8月20日公開の話題の映画『青空エール』の魅力について、シネマアナリストの八雲ふみねさんにお聞きしました。
「高校デビュー」「俺物語!!」などの傑作を生み出してきたヒットメーカー・河原和音の代表コミック「青空エール」。
高校生活3年間にわたる つばさと大介の夢と恋模様を丁寧に紡いだ青春ストーリーは、2008年の連載開始当初から読者の心をつかみ、累計発行部数340万部を突破。
2015年に堂々のフィナーレを迎えた現在、“青空ロス”を嘆くファンがいるほどの青春マンガの大本命が、この夏、実写映画となりました。
もっともアツく、まっすぐな青春ラブストーリーが完成
甲子園のスタンドで野球部を応援するブラスバンドに憧れ、名門・白翔高校に入学した小野つばさ。
吹奏楽部に入部したもののトランペット初心者のつばさは、レベルの高い猛練習に付いていけず、難度も挫けそうになる。
落ち込むつばさを励ますのは、クラスメートで野球部員の山田大介。
お互い夢に向かって部活動に邁進するふたりは、ある約束を交わす。
それは大介が甲子園に出場し、つばさがアルプス席でトランペットの演奏をして大介の応援をすることだった。
いつしかつばさは、いつも傍で勇気づけてくれる大介にほのかな恋心を寄せるようになる…。
トランペット初心者ながらも名門の吹奏楽部に入部し、夢をひたむきに追い続けるヒロイン・小野つばさ役には、世代を問わず人気が高い女優、土屋太鳳。
甲子園を目指す野球部員・山田大介役には、人気急上昇中の俳優・竹内涼真。
二人の並びを見るだけで、ピュアで爽やか。
まさに晴れ渡る青空のような存在感ですね。
共演には、葉山奨之、堀井新太、小島藤子、松井愛莉、平祐奈、山田裕貴とこちらも今後の日本映画界を支える顔ぶれが集結。
さらに吹奏楽部の先輩・森優花に志田未来、吹奏楽部の顧問教師・杉村容子役に上野樹里が出演、脇をしっかりと固めているのも嬉しいトコロ。
メガホンを取ったのは、三木孝浩監督。
この人が手がけるだけで映画が3割増で爽やかになる!…と言っても過言ではないほど、青春映画を撮らせたら右に出る者はいない存在。
主人公ふたりのひたむきな姿が美しい、青春ラブストーリーが完成しました。
このアツさと爽やかさ、青春の輝きに感涙!
この夏、熱戦が繰り広げられているのはリオデジャナイロオリンピックだけではありません。
第98回全国高校野球選手権大会もまた、日々、高校球児たちのアツいドラマが繰り広げられています。
高校野球は甲子園球場に足を運ぶと、別格の面白さがあります。
野球にあまり詳しくない人でも生で試合を観たことがきっかけで、独特の熱気と盛り上がりに圧倒され、野球好きになってしまったという人も多いとか。
現に私も子どもの頃、家族で出かけた高校野球観戦がきっかけで高校野球の魅力にどっぷりハマり、高校野球開催時は春夏ともに甲子園球場に足繁く通っていたものでした。
高校野球観戦では、試合だけでなく出場校ごとの応援スタイルの多様性も魅力のひとつ。
学校ごとに趣向を凝らしたオリジナルの応援歌やダンス、そして吹奏楽部の演奏!
不思議なんですが、高校野球の強豪校は吹奏楽部もコンクールで優勝経験を持つ…なんてコトが多いんですよね。
そんな演奏を間近で聞いていると、思わず鳥肌が立つことも。
青空の下、プロも顔負けの吹奏楽部の演奏に乗せて、アルプス席から球児たちにエールを送る臨場感。
それが本作からダイレクトに伝わってきて、いつしか自分も高校生の頃に戻ったような気分になりました。
このアツさと爽やかさ、ハンパないですっ!!
きっと原作ファンも魅了されるのではないでしょうか。
ちなみに本作が劇場公開された翌日は、第98回全国高校野球選手権大会の決勝戦の予定。
どの学校が栄冠を手にするのか、コチラも気になるトコロです。
【文:八雲ふみね】
2016年8月20日から全国ロードショー
監督:三木孝浩
原作:河原和音「青空エール」(集英社マーガレットコミックス刊)
出演:土屋太鳳、竹内涼真、葉山奨之、堀井新太、小島藤子、松井愛莉、平祐奈、山田裕貴、志田未来、上野樹里 ほか
©2016 映画「青空エール」製作委員会 ©河原和音/集英社
公式サイト http://aozorayell-movie.jp/