2017年4月現在の肩書は【株式会社ニッポン放送 ビジネス開発センターネクストビジネス戦略部副部長アナウンサー】!カルチャー情報サイト「yoppy」アイコン吉田尚記関連のあれこれをぎゅっと詰めました!

独占連載:フジテレビのプロの皆様を前に、吉田が語る「現代オタクの作法とタブー」⑥ BABYMETALの話

1月22日金曜日朝にフジテレビで開催されたモーニングセミナー(講師:吉田尚記)。題して、吉田尚記が語る「現代オタクの作法とタブー」。

コンテンツを作る「中の人たち」に向け、彼が語る今。
その模様を「yoppy」独占・連載でお届けしています。

6回目の今日は、「BABYMETAL」のお話。

※講演の一部を記事にしております。全部を聴きたい方はページ下動画にて、配信中。

 

「ポジショントーク」を超えるものに意味がある

「じゃあ、どうすりゃいいんだよ。放送をやる意味ないんじゃないの?」という風に思った方もいらっしゃったかもしれませんが、これ逆なんですよ。

先ほど話した「3方向から褒められる」ために、一番効率的な方法は「放送」なんです。
ネットだと、自分の好きなものだけ見続ける状態がみんな出来ちゃっているので、ある1方向からの話ばかり聴くことにおそらくなっているんですね。

その中でのやり取りの中で、自分の価値観が変化することっていうのは、ものすごい小さな規模でしかない。
全ての文化がクラスター化している所に、あまねく同時タイミングに話をするには、放送以外のツールを人類はまだ持っていないんですよね。

なので、今でもブースを起こすために「放送」は確実に使えるんですけど、ここで考えるべきが、さっきのポジショントークで、「これをやることによって誰かが成功する」が故に褒めてるのは、今受け取り側がとても敏感なので、誰かの所有物じゃなくて、誰かが純粋に反応したものにのみ僕らは反応したい!とユーザー側は思っている。

そこで、ポジショントークではないものが放送にのることにはすごく意味がある。

 

BABYMETAL誕生の近くにいた吉田

BABYMETALも、もともとアミューズさんが「さくら学院」というアイドルをユニットとしてやっていました。
様々な部活システムがあるので、いろんな部活があって、新聞部があったりとか、バトン部がありますとかやってたんですけど、その中で、ヘビーメタルをやる「(軽音部ならぬ)重音部」があるよっていう設定ではじまったんですけど。

アミューズに小林さんというプロデューサーさんがいらっしゃって、ボク一緒に中国行ったりしてたんですけど、彼が全然アイドルわからないと。「アイドルわからないんですけど、さくら学院の担当になりました」って話を聴いたんです。
彼が「どうしたらいいですか?」って聞いてきてくれて、「わからないなら、ムリしない方がいいと思いますよ」って話をしたんですね。
ただ、「好きなものあります?」って彼に尋ねたら、「ヘビメタがすごい好きです」って話になったんで、それいいんじゃないですかって話してたら、しばらくして彼から「新宿ロフトに見に来てください」って言われて行ってみたら、それがBABYMETALだったんですよ。えーーーーーみたいな。その時に、これは絶対来る!みたいな確信を感じてたんですが、実際それからブレイクまでの道筋がすごく短かった。
それは、アイドルファンが批評したい人たちなので、見た瞬間に「おもしれぇぜ!」って評判があっという間に広がって、ブレイクする。
そこには、小林さんのヘビーメタルへのこだわりがあって、それがポジショントークを超えたんで、ブレイクしたんだなって思ってます。

放送の力をほんのわずかしか使わなくても、そこまでいけてた。

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